IE9ピン留め
2012年 01月 29日
除染ロードマップのわかりにくさ 何もしなくても達成できる?
1月26日に放射能汚染区域の除染のロードマップが公表された。
対象地域を汚染状況で区分し、年間50mSv以上の地域については当面除染しないとのことである。おそらく、高度汚染地域では十分な除染は困難で、長期にわたり帰還は無理なのであろうということがだんだんわかってきたが、その地域は相当広いことにあらためて驚く。

その他の地域は年間20mSV未満と20mSV以上の地域にわけて対応するようだが、その除染目標レベルはどうなっているのだろうか。というのは、たとえば20mSVまでに減ればOKとするのなら、現状20mSV未満の地域は除染しなくてもいいことになるのではないか?ところがこの目標が報道ではよくわからないのである。そこで発表資料そのものを見てみると、もともとわかりにくく、報道に困ったのだろうと思った。
細かいことを省略して骨組みだけまとめてみると以下のようになるようだ。

A)避難指示解除準備区域(年間積算線量20mSV以下の地域)
1)当面、年間追加被ばく線量を約50%減少した状態を実現する。
2)長期的には追加被ばく線量年間1mSV以下が目標。
3)年間10 mSV以上の地域については、当面は年間10mSV未満となることを目指す。

B)居住制限区域(年間積算線量20~50mSvの地域)となる地域
年間追加被ばく線量20 mSv以下となることを目指し、20~50 mSvの地域を段階的かつ迅速に縮小することを目標とする。

ここで示された線量には「年間積算線量」と「年間追加被ばく線量」の二つが混在し、またどちらかはっきりしないものもあるのが混乱を招いている。

「年間追加被ばく線量」は屋外と屋内にいる時間を考慮して被ばく量を推定したもので、「年間積算線量」の6割程度になるようだ。
だから、A2の長期1mSVというのは「年間積算線量」が1mSVになるわけではない。A3の年間10 mSVはどちらの線量かはっきりしないし、A1との関係がわからない。

Bのほうはおかしい。「年間追加被ばく線量」を20 mSv以下にするというのでは、「年間積算線量」は33mSv以下で良い。かなりの地域(現在、年間20~33mSv)では何もしなくても達成している!?以上の私の読み方が正しければ、かなりのごまかしがあることにならないか?
どなたか、教えてください。

環境省発表資料:http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14747

# by iron_pen | 2012-01-29 17:41 | 放射線 | Trackback | Comments(0)
2012年 01月 17日
米長永世棋聖VSボンクラーズ 後手6ニ玉は奇策か
将棋のコンピュータソフト、ボンクラーズと米長永世棋聖の対局が行われ、ボンクラーズが勝った。詳細についてはさまざまな方が論じられているので触れない。
(このあたりをご覧ください
http://toybox.tea-nifty.com/memo/2012/01/post-ecdf.html )

しかし後手米長氏の初手6二玉は気にかかる。
この6二玉、通常は指されない手であり、コンピュータがうまく対応できないことを狙った特別な研究手であり、先月に行われたプレマッチで試している。しかし、6二玉について米長氏はこう語っている。

「私にも元名人、永世棋聖としてのプライドがあります。詰め将棋をしたり、自分の棋譜を並べたりしている男には、仮にそれが勝つための手だとしても、やはり指せないんですね。ファンからも、「そんな手を指してまでも、コンピュータに勝ちたいのか」と言われることになるはずです。だから実戦では、私は3四歩か8四歩のどちらかしか指すことができません。」
http://www.chuokoron.jp/2012/01/post_115.html

米長会長のこの発言は何だったんだろう。
当時は本気にそう思っていたのだが、結局まともな戦法で勝つ見込みがたたず6ニ玉に戻ってしまったのだろうか。
あるいは、これは番外戦術で、もう6ニ玉は指さないと言ってボンクラーズ側でプレマッチ後の対策が行われないように予防線を張っておいたのだろうか。
米長氏は対局後の会見で、6二玉は奇策ではないまともな作戦だと力説していたが、通常指されないような、自分でも「そんな手を指してまで」という手には違いないし、それを奇策と呼ぶのは当然である。

どちらにせよ、米長氏がまともに戦ったので勝てないという判断だったのだとすれば、コンピュータ将棋の強さを再認識する結果となった。

終了後の渡辺竜王は「もうプロレベルがどうこうという段階ではない」といったような発言をされていた。もはやプロが本気で戦うべき存在になってきたようだ。

# by iron_pen | 2012-01-17 18:31 | 将棋 | Trackback | Comments(1)
2011年 12月 28日
読書:「Amazonランキングの謎を解く-確率的な順位付けが教える売上の構造-」
読書:「Amazonランキングの謎を解く-確率的な順位付けが教える売上の構造-」 / 服部哲弥 / DOJIN選書 (2011)

Amazonで本を検索表示すると、その中に「ランキング」が表示され、数十万台の数字が表示されることもある。
例:
「Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 516,248位」

この本では、このランキングの数字がどのように付与されているのか、長期間の観測データからモデル化し分析を行っている。(分析に際しAmazonには何の問い合わせなども行っていないし、聞いても教えてもらえないだろう。)
推定されたモデルでは最近の短い期間に売れた本を前へ出すというもので、売れなかった本は後ろに押し下げられる。結果的にあまり売れない多くの本は、最後に売れた時間の順に並び、1件でも売れると一気にトップ近くに出てまた下がっていくことになる。良く売れる本については期間内の売れた件数が関係するかもしれないが、多くの本は期間内に1件売れたかどうかしか関係しない。
このため長期間の通算売り上げ数による普通のベストセラーランキングとは異なる結果になる。

著者の分析では、最後に売れてからの経過日数は次のように推定される。
順位  経過時間
3万位   6時間
10万位 36時間
50万位 26日
70万位 72日
良く売れた本でも2日程売れなければ10万位以下に落ちてしまうのだ。
逆に10位以内に定着している本では秒単位で売れているようだ。

また、ランキング分析から上位の本の売れ方と下位の本の売れ方が推定され、その分析から売り上げの大部分は上位の本からなっており、良く言われる下位の本による「ロングテール」の効果は実際には無いのではないかと判断している。
WEB2.0とかで注目されたロングテールビジネスが、アマゾンでは成立していないだろうという解析結果には驚かされる。


# by iron_pen | 2011-12-28 11:37 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2011年 12月 10日
読書:「安全な食べもの」ってなんだろう?
読書:「安全な食べもの」ってなんだろう?  畝山智香子 日本評論社(2011)

放射能汚染については、さまざまな危険性が報道され、どこまでなら絶対安全とういことが言えないこともあり、全くゼロでないといけないという風潮がまかりとおり、被災地の農産物などに多大な影響が出ている。

しかし、今の世の中リスクゼロということはありえない、ということは忘れられている。というか、放射線のリスクは他のリスクと比べてどうなのかということがわからないまま、過大に恐れ、風評被害を招いているようだ。

リスクを比較するには、その大きさを共通の物差しで測らなければいけない。
この本はその試みを行っている。

ミネラルウォ-タには、自然のままということで水道水の数倍の砒素の含有が許容されている。一時水道水の放射性物質が基準の100ベクレル/lを超えたということでミネラルウォータを配ったのだが、このミネラルウォータに許容限度(0.05mg/l)いっぱいの砒素が含まれていると、驚くべきことにその砒素によるリスクは問題の水道水の放射線によるリスクの10万倍以上になるのだそうだ。
リスクは無いほうがいいのだが、その程度を把握しておかないと無駄に恐れることになる。問題の水道水を1日飲んだといって、医者にかけこんだ人もいるようだが、「直ちに影響は無い」と言われるのはそのとおりだろう。

放射線被ばくの許容限度として20mSVとか言っていたが、どうやら1mSVまで厳しくなっていくようだ。他のリスクをこのmSVと対応付けると驚くべき値になる。

・毎日ヒジキ1gを食べると砒素のリスクが27mSv相当
・毎食コメのご飯を食べると砒素のリスクが20mSv相当

著者は。仮想の計算なので現実にがんになるなどの確率では無いと何度も念を押しているが、似た程度のリスクは珍しくないのだということだろう。

(12.22 追記)
内閣府の有識者会議は、12月15日、年間20mSvの放射線量を避難区域の設定基準としたことの妥当性を認める報告書をまとめたと報道された。
その中で、他のリスクのSVでの評価が行われている。
「喫煙は年間1千~2千mSv、肥満は200~500mSv、野菜不足や受動喫煙は100~200mSvのリスクと同等」だそうである。

# by iron_pen | 2011-12-10 17:08 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 01日
読書 「二酸化炭素温暖化説の崩壊」
「二酸化炭素温暖化説の崩壊」広瀬隆、集英社新書(2010)

普通の?温暖化説批判本かとは少し違う本である。著者は一貫した原発反対論者、原発反対が目的でこの本を書いたのである。発行は2010年で、福島の前である。

まず、著者はごく最近の地球の温度変化グラフを示し、温暖化は起きていないと主張する。グラフ化する期間のとりかたなどで、温暖化があるようにもないようにも見せられるという例としてではなく、温暖化がない証拠だという。

しかし、どうも著者は本気ではないのかもしれない。あとの方では気象の変動などを認めたうえで、ヒートアイランド現象による地域的な高温現象だと主張する。
更に後半では、ヒートアイランド現象ではなく、原発の温排水の影響で温度上昇が起きていると主張し始める。なるほど、温暖化そのもは否定しないようだ。
温排水など発電所での発熱の影響とすれば火力発電所でも同じなのだが、そのことは触れないで原発批判だけを行う。

原子力発電がCO2発生が少なく、温暖化防止に有効とされていたことに対し、ともかく原発反対のために温暖化問題そのものを批判しようとした本である。
本当は温暖化問題には興味がなかったのでは?と思わせる本である。

# by iron_pen | 2011-11-01 17:30 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2011年 10月 13日
読書:「福島原発の真実」
読書:「福島原発の真実」 佐藤栄佐久 平凡社新書(2011)

原発事故のあと、「だから言っただろ」みたいに、危険性を述べる本がたくさん出ているが、この本は少々違う。
収賄容疑で逮捕起訴され争っている前福島県知事の書いた本である。この知事は、国の原発政策の強引な進め方に反発し、東京電力の体質にも不信を持ち、福島原発でのプルサーマル実施を認めないなど、抵抗していたという。
国、原子力委員会、保安院など官僚集団が、原子力ムラで決めた国の政策をアメとムチで強引に地元自治体に協力させようとする。
立地する市町村は、原発マネーの中毒に陥り、特に固定資産税の目減りに窮して新たな原発増設を求める程の状態になっている。県も交付金でうるおっているので、原発そのものを否定するわけではない。ただ、さまざまな不信の積み重ねがあり、安全確保とプロセスの正常化を求めて抵抗するという立場だったようだ。
その中では、保安院の経済産業省からの分離などを求めるなどもしていたのだが、まったく相手にされなかった。それどころか原発政策に非協力で電力危機を起こしかねない問題知事とみなされていたという。

そして、収賄容疑での逮捕・辞職となり、後任の現知事はプルサーマルを認めた。収賄のストーリーを作ったのは、中央マスコミと東京地検特捜部、あの村木事件の前田検事も加わっていたという。事件の詳細は別の「知事抹殺」という本に書かれているようでそちらは未読であるが、収賄全面否認で争っているのに、執行猶予つき課徴金なしの有罪で、実質処罰なしという高裁判決だそうである。

しかし、こうした福島での議論が、地元ではそれなりに知られていたようだが、私も含め、東京など電力消費地ではほとんど気にもとめられていなかったことに思いあたる。

争いの当事者の著作であるので、少しは割り引いて読むべきかもしれないが、福島原発問題の理解には役立つ本である。

# by iron_pen | 2011-10-13 17:30 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2011年 07月 01日
電力15%削減は、うちは容易
ながらく書かないでいたが、時間ができたので少しづつ再開していくことにする。

さて、今大きな話題は震災とそれに続く原発事故であり、東京住民にとっては、放射能汚染と、節電対応が気になるところである。

先ほど、ラジオを聴いていたら聴取者の声として、節電は産業界がやればよく、一般市民が産業界を救うためやる必要などないという意見が堂々と放送されていて、そのステロタイプにあきれた。

それはともかく、我が家も節電しようと思ってチェックを行った。目標は対前年度15%削減だそうだが、計算してみると楽勝模様である。昨年は猛暑で特に電力使用量が多かった年である。わが家では10年夏は他の年に比べて14~60%程も多かった。
だから、10年比で15%カットといっても、過去の平年並みでOKである。

こういうことが起きるのは我が家だけではないだろう。大口需要家はちゃんと数字を見ているから、こういったこともわかっているだろう。
数字をみないで単に15%カットといって過剰反応している場合も多いのではないか?

とりあえず10年比で15%カットを目標とし、毎日電力計をチェックしているのだが、エアコンを控えているだけで、今のところ7月度は30%削減されそうである。この調子でがんばることにしよう。
(本当は昼のピーク電力のカットが必要なのだが、昨年の実績がふめいなので、総電力量で管理することにした)

# by iron_pen | 2011-07-01 12:26 | 電力 | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 13日
コンピュータ将棋、女流王将を倒す
11日、コンピュータ将棋と清水市代女流王将の対決が行われ、コンピュータが勝った。

中盤あたりまでは大きな差は無かったが、後半はコンピュータがリードを奪い、そのまま押し切ったようだ。清水が優勢な場面は一度も無く、一方的な展開といえよう。コンピュータと女流棋士の実力を知るものにとっては、予想通りの結果であろう。
コンピュータ側のスペックは以下のとおり。
------------------------------------------------------------------------
-東京大学クラスターマシン:
 -Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台
 -Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
             合計 169台 676 cores
-バックアップマシン:4プログラムそれぞれについて1台ずつ
 -CPU: Xeon W3680 3.33GHz 6cores

-構成:国内トップ4プログラムによる多数決合議法(4つのプレイヤープログラムに局面を渡し、指し手を受け取り、もっとも多い手を指し手として返す)
 -合議マネージャ: 開発:電気通信大学伊藤研究室&保木邦仁
 -プレイヤー1:「激指」開発:激指開発チーム(鶴岡慶雅、横山大作)
 -プレイヤー2:「GPS将棋」開発:チームGPS(田中哲朗、金子知適ほか)
 -プレイヤー3:「Bonanza」開発:保木邦仁
 -プレイヤー4:「YSS」開発:山下宏
-------------------------------------------------------------------------

クラスターマシンの数が注目を集めていたが、「多数決合議法」の中身も、同点になったらどうするのかなど話題になっていた。

終了して公表された実態では、いくつか隠された趣向があったようだ。

多数決については、4つのソフトにはそれぞれ、単体(バックアップマシン)で動くものとクラスターマシンで動くものと2種あり、あわせて8つのプロセスの投票となっており、しかも同じ権利でなく重みがつけられていた。
「激指」   3票(単体2.9票、クラスター0.1票)
「GPS将棋」 2票(単体1.0票、クラスター1.0票)
「Bonanza」 2票(単体1.9票、クラスター0.1票)
「YSS」   2票(単体1.9票、クラスター0.1票)

こうした重みをつけることで、同点が起こりにくくなっているようだ。ソフトの重みは前回のコンピュータ将棋選手権で優勝した「激指」の重みを多くしている。
他方、注目のクラスターマシンでの処理結果は、GPS将棋以外はほとんど意味がなく、ほぼ同点の場合に差し手を決める程度にしか利いていない(GPS将棋以外はクラスターマシンでの動作実績が少なく、信頼性が欠けるようである。)
おそらく、クラスターマシンなしで単体マシンだけで動かしても結果はほとんど変わらなかったのではないだろうか(合議のログが公表されているので、暇ができたら検証してみたい)。

今回の勝利、強力なハードウェアのおかげと思われがちだが、もしかするとハードの寄与は少なく、ソフト性能の勝利だったのかもしれない。


# by iron_pen | 2010-10-13 21:38 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 09日
読書:戦場の精神史 武士道という幻影
読書:「戦場の精神史 武士道という幻影」/ 佐伯真一/NHKブックス/2004

日本の武士の戦いについては、正々堂々と一騎打ちといったイメージがあるが、この本を読むと、そうした概念は全く現実とは違いそうだということがわかる。
著者は膨大な史料から、そうした戦いの状況や当時の評価を取り出し、分析する。

冒頭の事例では、平家物語(延慶本)の一の谷の戦いでの事例が紹介される。
平家の侍大将越中前司盛俊は、源氏の武将猪俣則綱を組み伏せ、首をとろうとする。
則綱はそこで、盛俊に取引をもちかける。すでに源氏が勝勢で、たとえ自分を討ったとしても無意味だ、助命してくれれば、平家の盛俊とその一族を保護してあげようと八幡大菩薩に誓った。盛俊もそれを受け入れ停戦して一緒にいるところに源氏の武将がかけつけてくると、則綱は突然盛俊に襲い掛かり首を取り、手柄名乗りを挙げる。
ところが、話はこれで終わらない。かけつけた源氏の武将は、誰もいないのをいいことに、その首を奪い取り自分の手柄にしてしまう。その後さらに則綱がこれを知略により取り戻すということで終わるのだが、この一連の経緯が普通のエピソードとして書かれているという。
敵に対して誓約を破るなどは当然で、仲間も信用ならないのである。
野獣や蛮族との戦いでは、約束などといった概念は成り立たないので、偽計や罠は当然である。外敵についてもこれに準じるようだ。その後、味方内ではウソが多いと困るのでウソを禁じるようになるが、敵に対してはフェアプレイなど不要とされていたようだ。

ところが、現代の「武士道」の概念はこれとだいぶ異なる。これは明治になって、武士がなくなってから、日本の精神を求める過程で構成されていったもので、「葉隠」もその時代に重視されるようになったものだという。
新渡戸稲造はアメリカで「BUSHIDO」という本を出して日本精神を紹介し、これが逆輸入もされたのだが、実は新渡戸は、日本の武士精神の歴史はほとんど知らなかった(武士道という言葉も知らなかったと自認している)というのだから驚く。

あまり武士道のことなど調べたこともなく、なんとなく既存概念で認識していたのだが、実態はかなり怪しそうであることはわかった。目からウロコが1枚だけ取れたような気がします。
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# by iron_pen | 2010-10-09 16:04 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2010年 08月 15日
事業者のCO2排出量届出値(2008年度)の公表値を見る
以前、地球温暖化対策法による事業者のCO2排出量届出値(2006年度)の公表について書いた。
前回記事 温暖化対策法によるCO2排出量の届出値、業種別TOP
       企業別CO2排出量公表

最近、2008年度の値を入手した(6月に公表されたはずだが、7月22日に訂正版が出たようだ)。

多量排出者は鉄鋼など重工業であり、あたりまえなので、前回にひきつづき、非製造業をながめてみた。
以下に主な業種ごとに1位の事業所とそのCO2排出量を示す。
(カッコ内は、2年前の排出量である)

業種分類    排出量(ton-CO2) サイト名
---------------------------------------------------------------------
情報処理サービス業 50,900(38,000) 富士通株式会社 館林システムセンタ 群馬県館林市野辺町904

長距離電気通信業  52,800(36,200) KDDI株式会社小山ビル
移動電気通信業   49,000(46,800) NTTビル5112113 (DoCoMo) 東京都港区 おそらくドコモ品川ビル

公共放送業     61,600(44,300) 日本放送協会 NHK放送センター 
新聞業       17,900(177,228.2) 朝日新聞東京本社
飛行場業      174,000(161,000) 成田国際空港
百貨店,総合スーパー 35,200(37,000) 株式会社高島屋 新宿店 
貸事務所業      47,422(53,500) 京都駅ビル開発株式会社 京都駅ビル 
旅館,ホテル     48,500(45,900) ホテルニューオータニ新紀尾井町ビル
一般病院       32,600(30,558) 国立大学法人名古屋大学 鶴舞地区
大学         109,000(90,400) 国立大学法人東京大学 本郷地区キャンパス
理学研究所      189,183(238,505) 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構
工学研究所      557,000(前回なし)株式会社クリーンコールパワー研究所 石炭ガス化複合発電実証試験研究設備 
テーマパーク     77,100(72,700)株式会社オリエンタルランド 東京ディズニーシー
行政機関       49,300(44,300) 防衛省本省市ヶ谷庁舎
都道府県機関     28,200(26,000) 東京都 東京都庁舎
---------------------------------------------------------------------
2008年度は世界同時不況の始まりで、産業活動が低下し、日本の総CO2排出量は大幅に減少した。
そのおかげで京都議定書目標も一応クリアした形になっているのだが、非製造業を見ると様子がだいぶ違う。2006年から見るとほとんどが増加している。もし不況がなければもっと多かったのだろう。IT関係が伸びているようにも見える。

さて、温暖化対策に前向きであろうサイトはどうだろうか。都内事業所に対し強力な排出規制を開始した東京都庁もまだ減少し始めてはいない。NHKなどは大幅増である。正論を語る人たちは自分も実行してほしいものだ。

ところで、届出には正規の事業所名と住所が番地まで記載され、それが公開されているのだが、
上記のKDDIとNTTのビルは住所がそれぞれ栃木県小山市、東京都港区としか記載されておらず、住所が特定できない。またビル名も、NTT系のビルはすべてNTTのあと数字7桁をつけた仮名になっている。NTTビル5112113は実際にはDOCOMO品川ビルだと思われる。

この扱いは総務大臣届出の通信系事業者に対し行われているようだ。情報通信の拠点などは住所などをあまり公開しないようにしているからだろうか。しかし、法律上、不利益がある場合排出量を非公開にできる規定はあるが、事業所名や住所を秘匿するという規定はない。総務省管轄の業界にだけ特別扱いがされているように思う。銀行の事務センターなどビルに看板も出さないし、所在地の詳細を公開していない例が多いのに、温対法では公開されてしてしまっている。何か不公平感がありますね。

# by iron_pen | 2010-08-15 19:59 | 環境問題 | Trackback | Comments(0)
2010年 08月 08日
デジアナ変換 地デジ対応は当面しなくてもいいのだ
先日、テレビ放送の地上デジタル化の対応が8割以上済んだとの記事を見かけた。
我が家は何も対応していないが、世の中けっこう進んでいるのかと意外に思った。
我が家はCATV利用の共同アンテナなので、受信機さえ変えればすぐにでも対応できるだろうが、2台のテレビとDVDレコーダを対応させるとかなりの出費であり、そのうち安い出物でもあればということでのんびりしていたのだが、8割完了というと少しあせってきた。

ということで、CATV接続の詳細など少し調べ出したのだが、何と、当分対応しなくてもOK?ということに気がついた。

「CATVへデジアナ変換の暫定的導入」を要請、地デジ完全移行に向けた受信環境整備の一環
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100219/344857/

要するにCATVではアナログ放送終了後も4年ほど、デジタル放送をアナログ信号に逆変換して、従来の地上波アナログのチャンネルで提供し続けるというのだ。
我が家のCATVのサイトでも、その旨の案内が出ていた。地デジ対応でビジネスをする部分の宣伝は大きいのだが、こういうところはあまり宣伝していないようだ。

ということは、家の受信装置はすぐに変える必要はない。
(EPG情報が使えなくなるが)。

もしかするとこういう対応も含めて「8割対応済み」とカウントしているのかもしれない。
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# by iron_pen | 2010-08-08 14:20 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2010年 06月 05日
本: 「究極の田んぼ 耕さず、肥料も農薬も撒かない究極の農業」岩澤信夫
 「究極の田んぼ 耕さず、肥料も農薬も撒かない究極の農業」岩澤信夫、日本経済新聞社(2010)
不耕起農法というのがあるようで、堅い地面にそのまま種をまくと、頑健な作物が育つというものだ。怪しい話だと思っていたが、最近、その水田版のような本が出て、これが新聞の書評などで好意的に紹介されている。
朝日新聞  毎日新聞

 読んで見ると、水田を切り株なども残したまま冬季に湛水しておき、イトミミズを発生させることで、その排泄物で柔らかくなるという。なるほどそういうことなら、ありうるかもしれない。また、この「耕さず、肥料も農薬も撒かない究極の農業」では強い苗を植え、前回の大冷害でも他と比べて優秀な作柄をあげたといい、さまざまな写真でそれを示している。
どうも、この方法は、著者の辛抱強い研究を踏まえたもので、決して思いつきやトンデモではないような気がする。それが書評などで取り上げられる理由のひとつなのだろう。

しかし、どうも納得できないのは、元素の収支である。
農地では作物が作られる。水田ではコメとして収穫され、系外に持ち出される。
光合成で取り込まれる炭素・水素などは別としても、必須の肥料成分であるN,P,Kなどがコメの成分として取り出され減少するはずである。特にNはたんぱく質の重要な構成要素である。
したがって、N,P,Kなどを補給しなければ土地は長い間にどんどん痩せていき、収量は減少するはずである。江戸時代でもそのことは知られており、農民は下肥や魚肥などで養分を補給していた。
著者はイトミミズの排泄物が養分になるとしているが、イトミミズだろうが何だろうがN,P,Kなどの元素を創り出すことはできない。イトミミズの排泄物にN,P,Kが含まれるなら、それはどこから来たのだろうか?ともかく、どこからか補給されないことには、いつか生産は減少するはずである。著者も、窒素分のことについて触れてはいるのに、それが持ち出されることには触れていない。

私には次のような可能性が思いつく。
・この農法以前に投入されていた肥料が残っている。
・著者にとって「肥料」という定義にあたらない何かを補給している。たとえば、よその田でできた米ぬかを投入したりしている。
・窒素固定バクテリアがいる?でも、P、Kはどうする?
・よその水田で使われている肥料が水を介して入り込んでいる。

私は著者が何かに目をつぶっているのではないかという気がしてならない。

# by iron_pen | 2010-06-05 11:19 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2010年 05月 27日
戻れ はやぶさ
小惑星イトカワから地球を目指している「はやぶさ」。
満身創痍とも言うべき苦難を乗り越え、7年ぶりに地球に帰ろうとしている。
帰還は6月13日の見込みという。ここまでくればぜひ、無事サンプルを持ち帰ってほしいと思う。
そして、「はやぶさ」を支えてきた日本の科学者たちに敬意を表したい。

事業仕分けもいいが、こうした役に立たないことも大切だと思う。


# by iron_pen | 2010-05-27 21:02 | 科学技術・IT | Trackback | Comments(0)
2010年 05月 23日
「宇宙飛行士は研究成果語れ」??
今日の新聞の投書欄に「宇宙飛行士は研究成果語れ」という意見が載っていた。最近宇宙に行った山崎直子という女性が、宇宙の美しさなどを語るだけで、成果が見えないというものだ。
しかしこれは間違っている。この投書を採用した編集者も同じ間違いをしているのだろう。
彼女の役割は科学研究者ではない。宇宙に研究機器を運ぶ技術者である。研究成果など語ることはできなくて当然だろう。

むしろ、問題にすべきなのは、こうした個人をもてはやし、運ばれた装置のことやそれを企画開発した研究者のことがあまりにも報道されないことであろう。
たとえば、前回の補給機でSMILES(*)という大型の観測機器が運ばれ、それが「きぼう」に組み付けられてオゾン層破壊に関する貴重な観測データを得ていることなど、知る人は少ないだろう。
(* Superconducting Submilimeter-Wave Limb-Emission Sounder: 超伝導サブミリ波リム放射サウンダ) http://kibo.jaxa.jp/experiment/ef/smiles/

事業仕分けでいろいろうるさいが、関係者は、人気取りでなく科学の正しい成果を打ち出していくべきだとおもう。

# by iron_pen | 2010-05-23 22:05 | 科学技術・IT | Trackback | Comments(0)
2010年 04月 02日
清水女流がコンピュータ将棋ソフトと対戦
コンピュータソフトが将棋連盟に挑戦状 米長会長「いい度胸だ」

 情報処理学会(会長・白鳥則郎東北大教授)は2日、日本将棋連盟(米長邦雄会長)にコンピューター将棋ソフトとプロ棋士の対戦を求める“挑戦状”を突きつけた。米長会長は「いい度胸だ」と受けてたち、女流棋界の第一人者である清水市代女流王位・女流王将を初戦の相手にあてることにした。対局はこの秋の予定。
MSN産経ニュース 2010.4.2 16:33
http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/100402/shg1004021637001-n1.htm

どんな内容だろうかと思って情報処理学会のHPを見たら、どうも学会創立50周年の行事として、多くのコンピュータ将棋関係者の協力で実行するようだ。
その詳細がすごい。
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http://www.ipsj.or.jp/03somu/shogi/FAQ.html
Q: 対戦ソフトウェアは既に決まっているか
A: 合議アルゴリズムを用いる方針になっています。複数のソフトウェアを疎結合で並列計算させて、それらの意見を集約して、次の一手を決定する手法です。現在のところ、限られた実験では効果が認められており、これを実際の対局に用いる方向で検討しています。個々の参加ソフトウェアの候補は、プロジェクトに現時点で参加しているGPS将棋、Bonanza、激指、YSS、TACOS、柿木将棋などです。これを実用的にどのように組みあわせるのかは、実験を元に決めていきます。合議より単独が強ければ単独の可能性もあります。決定は本番一か月前までを予定しています。

Q: 対戦に使用する計算機は何を使用するのか
A: 現在のところ、東大、京大、筑波大などの並列処理大規模計算機環境のグリッドを使う方向で検討しています。バックアップ体制として、Xeonマシンを複数並列に繋いだ環境も並行して整備する予定です。最終的には一か月前に決まります。
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これでは前回渡辺竜王と対戦した Bonanza より格段に強い、現在までの成果で考えられる最強の条件ではないか。下位の男性プロ棋士にも十分対抗できるのではないだろうか。
渡辺竜王はフリーソフトの Bonanza を事前に自宅のPCで動かして徹底的に研究して対戦に望んだのだが、今回はそういうわけにもいかない。
今でも将棋ソフトはアマチュアトップクラスに勝っており、女流はアマチュアトップより弱いと見られるのだから、今回の強力ソフトがトラブルなく動けば女流では勝てそうも無いと私には思える。
清水女流は、将棋連盟の興行・話題づくりに、つらい仕事を引き受けさせられたのではないか?


# by iron_pen | 2010-04-02 21:14 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 13日
犯罪の時効は廃止しないほうがいい
私の知っている人で、何者かに娘さんを殺害され、いまだに犯人の手がかりもないという人がいた。そろそろ時効を迎えるということで、時効の廃止を訴えており、ときおりニュースなどに出てくることもある。そういう運動もあって、時効廃止の動きがある。
報道では、死刑相当の犯罪は時効なし、他の犯罪は現状の2倍にするという案が有力なようだ。
昔と比べれば人の寿命も大幅に伸びた今、時効を迎えても関係者が(おそらく犯人も)まだまだ元気というなかで、罪が消えてしまうとうのは、例えば娘を殺された親としては納得できないのはよくわかる。さまざなな科学的証拠も残されるている場合も多いだろう。そういう点で、時効の延長は当然なような気がする。

ただ、時効の「廃止」にはどうも賛成できない。永久に時効が来ない以上、捜査は永久に続き、証拠物件なども無期限に保管しなければならなくなる。
もし時効制度がなければ、江戸時代の殺人もまだ時効ではない。犯人がわかれば、犯人死亡ということでクローズできるだろうが、犯人不明だと永久にクローズできないことにならないか。

時効100年という形でも一応残して、どこかで事件捜査をクローズできるようにしたほうがいいのでは。

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# by iron_pen | 2010-02-13 18:55 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 08日
引用の作法? 外山滋比古、「日本語の作法」
「一般の人間も、他人の文章、著作から一部を引用するとき、公表するのであれば、筆者、著者から文書による許可を受けなくてはならない、と心得ておくのが、作法である。」(外山滋比古、「日本語の作法」より許可無く引用)

外山滋比古の著作「思考の整理学」が最近人気復活らしい。それとは別の本だが、上記の「日本語の作法」なる本を見かけてたので一読した。あまり新味はないが、おおむねもっともな事が書いてある。ただ、論理の流れがすっきりしておらず、中見出し?のつけかたに違和感を覚える部分もあった。

最後の方の章で、他人の著作をあたかも自分の成果のように扱うことを批判し、それはもっともなのだが、最後のまとめが冒頭のような文で困惑させられた。
法的には正当な引用は許可無くできるし、著者も拒否できない。そうでなくては、他人の著作の紹介、特に批判は困難になるだろう。
法律ではなく「作法」のことを言っているのだろうとしても、私は上記の文を外山氏の許可なく引用して良くないことをしているのだろうか?

# by iron_pen | 2009-10-08 11:48 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2009年 09月 12日
政権交代は大改革になるのか?
小泉総理は、かつて明治維新と戦後改革に続く第三の政治改革が日本にとって必要と唱え自らの仕事がその始まりだとした。
小泉の「痛みを伴う改革」は進行とともに評判が悪くなり、後継の自民党政権のあやふやな態度もあり、今回の政権交代につながった。だが、政権交代の公約を見ると大改革が満載である。もしそれが実現すれば、日本の第三の政治改革になるかもしれない。大改革には痛みや混乱が伴うのだが、そのことを不問に、官僚だけが痛みを感じるかのように見せかけてでここまで来た。しかしそういうわけにはいかない。例えば高速道路を無料化すれば、料金収受や会計処理をおこなっている数千人が失業する。果たしてどうなるのだろうか。
もしかすると小泉改革が大改革のはじまりというのは当たってしまうのだろうか?

(高速道路無料化でのバスや鉄道などの公共交通の衰退、CO2排出量の増加の懸念などはよく話題になっていると思うので省略しています)
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# by iron_pen | 2009-09-12 16:28 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2009年 08月 04日
裁判員裁判あれこれ
■制度の賛否
もともと裁判員裁判は、こうした市民参加を求める進歩的法曹や文化人、マスコミの後押しでできたものだが、いざ施行となると反対論も強くなってきた。これに対し導入を主張していた人たちの今の意見はどうなのか。あまり聞こえてこないような気がする。特にマスコミはどうなんだろう。

■傍聴希望者の多さは自作自演
2千人以上の傍聴希望者が押しかけ関心の高さを示す、という風に各社が報道している。ただ、その傍聴希望者のかなりの部分がマスコミが動員したアルバイトなのだ。
昨日も、何人もの識者や作家などが傍聴した感想を述べているが、これらの人がたまたま抽選にあたったとは考えにくい。マスコミ各社が大量のアルバイトを並ばせて抽選させ当たりくじを引きとるわけである。それで並んだ人数が大幅に増えているのにそれをニュースのねたにするのは、自作自演と言えるだろう。

■サンケイの記事
サンケイのWEBの裁判傍聴記事は実に細かくかつ長大で、一問一答を再現した速記録のような記事である。この裁判に限らず以前からサンケイは注目する裁判について、同じようなとりくみをしている。
新聞紙上では紙面の制約で細かく書けないことをWEB上で打開するという試みである。
将棋の観戦記について、同じような試みが行われることもある。限られた紙面では伝えられないことをWEBでは紙面の制約がほとんどなく、かつ即時に報道できること、この特性と新聞紙面の特性をうまく組み合わせるのが、新聞生き残りのひとつの手段のような気がする。

# by iron_pen | 2009-08-04 20:47 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2009年 07月 31日
エアコン「除湿」は省エネではない
エアコンを使う季節だが、今日などは気温はさほど高くないがじめじめしていて、エアコンを除湿運転しようかと思う。おそらく、冷房よりも節約だろうし。
という感じで、少し暑いような日に、冷房でなく除湿を選択していた。ところが、どうも除湿は省エネでないようだ。

最近のエアコンはインバータ制御で、自由に冷房の強度を変えられる。
ところが除湿は、ある限度以下の弱い冷房では効果が全く出ない。空気中の水分は露点温度以下に下げなければ結露せず、除湿されない。従って、除湿の運転は、最も弱い冷房よりも強く冷やすことになり、最弱の冷房よりも寒くなるのである。
これを避けるため、最近のエアコンは除湿した空気の温度を再度上げるようにしている。要するに冷やしたものを再度暖めるのだから、無駄である。結局、「温度を下げない除湿」は弱冷房より多くの電力エネルギーを使用している。

エアコンの省エネ性能の評価基準は「エネルギーの有効利用に関する法律」により決まっており、今は星4つ以上だと「エコポイント」がつくのだが、その評価は冷房と暖房の性能で評価され、「除湿」運転は評価対象外、カタログにも除湿運転時の電力使用量は表示されないことが多い。

「温度を下げない除湿」が本当に欲しいのならしようがないが、弱冷房でいいのに、省エネと思い込んで「除湿」運転するのは問題であろう。


# by iron_pen | 2009-07-31 22:25 | 環境問題 | Trackback | Comments(0)
2009年 07月 15日
福知山線事故の起訴

JR福知山線事故に関し、当時の鉄道本部長が起訴された。
事故の責任があるのは確かだろうが、事故防止の観点よりも、応報感情に押されて起訴したような気がする。運転手が死亡したので、代わりに処罰する人を作ったのではないか。

直接の事故原因は、運転手が制限70キロのカーブに120キロで突入したことである。それを予想して、防止するような設備をするのを怠ったのが刑事罰に値するというのだが。
例えば高速道路で、何かの事情で一時的にカーブをつけかえ、急なので70キロ制限にし、標識や注意表示などをしたとする。そこにバスが120キロで進入転覆し死傷者多数とする。防止装置は無理としても、カーブにオーバーランエリアを設けて被害を相当軽減する措置が可能だったとしよう。道路管理者は刑事責任を問われるのだろうか。

管理者に責任がないというのではないが、事故調査で大事なのは原因を明らかにし再発防止策をとることである。刑事罰を前に出せば、関係者は事故原因調査に協力するどころか、自分に不利なことは隠す権利が生ずる。現に航空パイロットなどでは事情聴取に弁護士立会いを求める場合もある。
アメリカでは航空事故調査委員会は強力な権限を持っているが、必要があれば関係者の免責を与えて調査するという。

今回の事故で、実は207型電車やボルスタレス台車の特性が原因との説もあるが、そういった点は未解明なままである。
事故調査を浅く終わらせ、被害者のあだ討ちのために刑事起訴では事故防止には無益ではないかと思う。



# by iron_pen | 2009-07-15 22:04 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2009年 06月 14日
読書:生物と無生物のあいだ
読書:生物と無生物のあいだ / 福岡伸一 / 講談社現代新書(2007)

以前、筆者の「もう牛を食べても安全か」を紹介した。その中で筆者はシェーンハイマーの「動的平衡」論を重要な理論としてとりあげていた。今回も筆者は生物と無生物を分けるものとして、この動的平衡にもとづく時間の流れの作用を提示する。

ただ、今回は生物化学の中身をわかりやすく紹介するだけでなく、筆者がアメリカで過ごした研究生活の経過をたどることで現代の生物化学のダイナミズムを感じさせてくれる。良い本である。

ところでいくつか気になった点をメモしておく。
前回の「もう牛を食べても安全か」では、プリオンが狂牛病の原因であることには賛同していないようだったのだが、今回はそれを肯定して話をすすめているようだ。何か新しい事実でもあったのだろうか。

また、ブラウン運動に関する解説で、次のように書いてある。
「小さくて軽い粒子、たとえば水面に浮かぶ花粉や空気中に浮かぶ霧の動きなら顕微鏡を使って追うことができる。すると粒子は絶え間なく非常に不規則な動きをしていることがわかる」と書いている。(P138)
かつて、日本の理科教育にあった誤解、「ブラウン運動で花粉が動く」を今頃繰り返しているのは少々驚きである。花粉のような大きなものは動かないのであるが、物理学者は花粉の大きさを知らないのでいつまでも間違いを引き写していると言われたのだが、生物化学者も同じらしい。

ブラウン運動にまつわる誤解/Wikipedia

前回記事、「もう牛を食べても安全か」

# by iron_pen | 2009-06-14 15:13 | 読書・本 | Trackback | Comments(0)
2009年 05月 31日
どうぶつしょうぎ
どうぶつしょうぎ

 日本女子プロ将棋協会(LPSA)のメンバーが考案した「どうぶつしょうぎ」が好評だそうだ。

 デザインが大変かわいく、小さな子供でもなじみやすい。ルールも単純で、駒に動ける方向がマークしてあることあって、初めて見た人もその場でゲームができる。ゲーム自体も初めは簡単に決着が着くが、わずか3×4の盤面での将棋なのに意外と奥が深く、プロの将棋棋士が研究しても必勝手順などは出てきていない。
 コンピュータ将棋を作っている人たちが、シンプルな将棋のモデルとして注目し、解析を始めたが、今のところ先手後手に公平なゲームのようで結論が出ないようである。

 LPSAは日本将棋連盟と袂を分かって独自の道を歩む中、初心者からの普及を重視して、こうした企画を立ち上げてきたわけだ。
将棋連盟は女流棋士にはコンパニオンとしての地位しか認めず、LPSAの独自活動に対し陰で妨害などをしているとも伝えられる中で、LPSAの企画した普及の道具をどう扱うか注目されます。おそらく連盟自体は無視するでしょうが、各地の将棋教室などで普及をしている人たちに活用を考えてほしいところです。

 ところで、どうぶつしょうぎを考案したのはLPSAであり、オンラインショップで駒のセットの販売をしている。注文が殺到しているが、手作りなので生産が間に合わず1ヶ月以上の待ちだそうだ。今後のことを考えると、信頼できる積み木業者を探し委託生産をさせるようにすべきでしょう(子供の積み木としての安全性と耐久性が確保される必要があります)。また大量生産で価格ももう少し下げてほしいところです。

ところで、権利的にはどうなるだろうか。残念ながらゲームのルールには特許や著作権は及ばないだろう。しかし、解説書や、駒のデザインなどは著作権、意匠権で保護されるのでまるごとコピー品は販売できない。同じルールで駒のデザインを変えたものは微妙である。ただ、企画者を尊重する立場からは、勝手に類似品を販売したりすべきではないし、そういうものは買わないようにするべきだろう。

どうぶつしょうぎ・ルール概要 http://joshi-shogi.com/1day/2009/04/rules.html
どうぶつしょうぎについてのお知らせ('09.5.29 アメリカ産ひのき予約開始 )
http://joshi-shogi.com/event/os/os_info.html
その他 どうぶつしょうぎの情報サイト
http://toybox.tea-nifty.com/memo/2009/04/post-3f5f.html
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# by iron_pen | 2009-05-31 17:48 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2009年 05月 28日
インフルエンザ用マスクと廃棄物処理法
新型インフルエンザも騒ぎとしては下火になってきたようで幸いであるが、
感染拡大時に、マスクを使用する人、使用させる企業が増えてきた。ここで、ふと気になったのは企業が使用させたマスクの廃棄である。
「廃棄物処理及び清掃に関する法律」に次のような定義がある。

第二条  
4  この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
一  事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
二 (略)
5  この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
手元のいくつかのマスクの表示を見ると、主な素材はポリプロピレン(PP)や、ポリエチレン(PE)、ポリエステルなどであるようで、プラスチック類である。従って事業活動に伴って廃棄されれば、法第二条4の一により産業廃棄物に該当することになる。

環境省が出している「廃棄物処理における新型インフルエンザ対策ガイドライン」では、医療機関等から出るマスクなどの廃棄物は特別管理産業廃棄物である感染性廃棄物として扱うことになっている。すなわち産業廃棄物の一種である。

同ガイドラインで家庭や事業所の廃棄物については以下のように記載されている。
「家庭や事業所からは、新型インフルエンザの感染者が使用したマスクやティッシュ等の呼吸器系分泌物が付着した廃棄物が排出され、これらは、市町村の処理責任のもと、一般廃棄物として処理されることになる。これらの廃棄物は、ゴミ袋等に入れ封をして排出するなど、通常のインフルエンザの感染に伴い家庭等から排出される廃棄物と同様の取扱い方法で適正に処理されれば、廃棄物を媒体とした新たな感染をもたらすおそれはないと考えられる。」
ここでは、感染者が排出したものを一般廃棄物として処理することを想定しているようである。会社でも社員が個人的に使用した生活廃棄物が一般廃棄物となるのは妥当であろうが、会社が業務として使用させた場合はどうであろうか。鉄道会社などでは乗務員にマスク着用を義務付けているところもあるようだが、おそらく会社がマスクを支給し、会社で交換・廃棄も行っているだろう。これは作業用ヘルメットなどと同じであり、事業者が廃棄すれば「事業活動に伴つて生じた廃棄物」となり、所定の取扱が必要になるるのではないだろうか。

と、書いてみたが何かいいがかりのような気もする。廃棄物処理法の産業廃棄物の定義は、まともに読むと現実的でない場合が多々ある。弁護士が事務所で使用したボールペンやクリップを捨てるときに産業廃棄物(廃プラスチック、金属くず)として業者に処分依頼しているとはとても思えない。違反は5年以下の懲役刑である。

ただ、大きな企業となれば場合によっては毎日数千枚のマスクの廃棄を継続することになるだろう。それならやはり所定の取扱が必要かもしれない。法律には量的側面などの許容が全くない、というのが問題でしょうね。

# by iron_pen | 2009-05-28 19:35 | 環境問題 | Trackback | Comments(0)
2009年 05月 20日
新型インフルエンザ リスクの評価と管理を
新型インフルエンザが広がりつつあるが、想定よりも弱い症状であるにも関わらず重大な対応をとっていることへの疑問が出ている。

リスクは暴露×ハザードといわれる。インフルエンザで言えば、感染力(感染源と感染性)×重症化率がリスクであり、そのリスクの大きさに対応した適度なリスク回避策をとる必要がある。
従来、BSEなどでは、リスク評価をあいまいにし、少しでもリスクがあるのなら徹底的な対策をとるべきだとの声が多かった。しかし今回は、リスクが低いのなら、あまりに社会的コストの高い回避策をとるべきではないだろうということに、皆が気がつき始めたように思える。
それは、従来は社会的コストはメーカーや国が負担し、直接自分たちには見えなかったのに、今回は、市民生活そのものに直接見える影響があるからだろう。無論、従来でも、国やメーカーのコストは結局は税金や価格として皆が負担していたのだが。

今回のインフルエンザはまだ終わっていないのだが、比較的軽症で終わってくれれば、重症の感染症に備える事例にしなければいけないし、リスク回避とそのコストをどうするかを考える契機になるかもしれない。

# by iron_pen | 2009-05-20 23:00 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)
2009年 05月 06日
第19回世界コンピュータ将棋選手権
第19回世界コンピュータ将棋選手権が2009年5月3日-5日に早稲田大学で開催され、決勝リーグは以下のような成績で「GPS将棋」が優勝した。

【6勝1敗】GPS将棋(優勝)、大槻将棋
【5勝2敗】文殊
【4勝3敗】KCC将棋
【3勝4敗】Bonanza
【2勝5敗】激指
【1勝6敗】習甦、YSS

前年上位で今回予選免除だった激指、Bonaza,YSSはいずれも下位になり、シード権を失った。
優勝のGPS将棋のことはよく知りませんが、前回はトップに届かなかったソフトが軒並みパワーアップしてきた感じです。

3位の「文殊」は公開されたBonazaの思考部を複数の設定で並行して走らせ、多数決で指し手を決めるという「合議制」を採用したソフト。3人寄れば文殊の知恵ということか。技術的には激指など他のソフトとの組み合わせも可能らしい。ともかく、Bonazaが思考部を公開したことでこんなソフトが現れたことになる。

KCC将棋は北朝鮮のソフトである。制裁問題で出場ができない可能性があったようで昨年は欠場している。実力は高いようだがいつも今一歩で優勝を逃しているが、今年も予選全勝だったのに決勝用に設定変更して裏目に出た模様。

また、京大の准教授が開発した自称新型のソフト「漫遇将棋」というのが、「ハブを倒すマングース」という触れ込みで事前に一部の新聞で大々的に報道され注目されていたが、指し手は面妖で、さらに自玉の詰みがわからない、持っていない駒を打つなどの反則で一次予選全敗。全く低レベルだったことが判明。記事を書いた記者も低レベルだったとも言えよう。

その他 情報はこちらのサイトからリンクをたどるといいでしょう。

http://toybox.tea-nifty.com/memo/2009/05/post-972f.html

# by iron_pen | 2009-05-06 18:28 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2009年 04月 18日
大気濃度の捏造?
最近、あることを調べていたら、こんなページを見つけた。

「もう一つの捏造問題:大気汚染・有害物質測定値」
(市民の市民による市民のためのメディア インターネット新聞JanJan)
http://www.news.janjan.jp/living/0703/0703101415/1.php

田口汎という方が天谷和夫氏の説を紹介した記事らしいのだが、読んでも書いてあることがよく理解できない。一見科学的記述なのだが、関連のわからない文章が多い。おそらくは、もともと少々あれな説を、更に内容を理解しない人がそのまま書いて増幅した記事のような気がする。

変な記述は多々あるのだが、最初の機器写真の説明文を例にすると
「天谷博士設計のザルツマン式湿式窒素酸化物基準計量計。左側の2本の計量管は発光式で、最左端がNO2、次がNO計量管。(天谷博士提供)。」

「基準計量計」というネーミングも変だけど、この管が「発光式」?どうみても吸収管であり光を出すとは考えられない。書いた人はザルツマン式の分析と、乾式の化学発光分析がごっちゃになっているのだろう。

さらに途中に「硫黄酸化物(温暖化寄与物質)、SO2、NO2、NO、NSO4などが排出される」という記述がある。硫黄酸化物は温暖化寄与物質ではないし、最も代表的な硫黄酸化物がSO2なのだがどうも別なものと思っているようだ。また、NSO4という物質も聞いたことがない----このように一目でわかる間違いもある。

その他、わからない文章続出なので、いちいちは指摘しないが、全体の趣旨としては天谷氏はこの装置で大気汚染物質の濃度を自主測定して行政の公表測定値と比べて、値が違うので、それは行政の捏造だといっているらしい。
低濃度の環境大気の分析は難しい。サンプリングするパイプを変えるだけで値が変わってしまうこともある。写真のような汚れたゴム管?で大丈夫なのだろうか、まずは自分の測定器の精度を疑う方が先だと思うのだが。

そして、感心するのが、捏造説である。
自治体の環境濃度測定データを捏造するには、関連する全ての自治体職員が隠蔽作業を続けないといけないのだが、いったい誰が指示し、運用できるというのだろうか?多数の自治体で職員が人事異動するたびに指示し、過去に関係した職員の口止めを永久に続けなければいけない。
測定データ自体も今はリアルタイムでWEB上に公開されているから、後でだれかが改ざんするのも大変である。

 そういうことではなくて、測定方法が天谷氏のそれと異なり、違う値が出るというのなら、それは捏造とは言えるものではない。環境基準値などは、その測定方法がJISで詳細に決められ、その方法での値を設定したものだ。わきの下で体温を測って37度以上は休養と決めたときに、別な場所の体温を測って違うから捏造だというのはおかしいだろう。どちらが適切な測定方法かという議論はありうるが、もし測定方法を変えるなら37度という基準値も見直す必要がある。

この天谷氏、市民派科学者とされており、それなりに貢献されたこともあるようだが、この陰謀論はいただけない。最近でも別のことでトンデモ陰謀論を持ち出して迷惑をかけているらしい。どうも学会や行政あたりから冷たくされて変な方に行ってしまったのかもしれない。
また、その内容をよく理解しないまま報ずる「市民」記者もどうかと思いますね。「市民」目線の報道というのは非常に大切なことだと思うのだが、こんなトンデモが混じっては困りますね。

# by iron_pen | 2009-04-18 15:19 | 環境問題 | Trackback | Comments(0)
2009年 03月 27日
将棋:女流棋士の実力

日本将棋連盟と女流棋士の問題はあいかわらずぐたぐたしている。連盟の態度はよく理解できないし、支持もできないのだが、女流棋士のありかたを考えるときに、いつもひっかかるのが女流棋士の実力である。

アマ将棋のトップの対プロ勝率が3割、女流トップの対プロ勝率が2割という実績から判断すると、将棋の実力は次のようなものだろう。

男子プロトップ>男子プロ下位≧アマトップ>女流トップ>女流下位

おそらく、トップクラスを除くと大部分の女流棋士はアマチュア強豪を「指導」してお金を取る実力はない。これが女流棋士のビジネスモデルを考えるときに障害となる。
これに対し日本将棋連盟は、女流の将棋には価値がないから、将棋界のコンパニオンとして働けばいいと考えているようだ。米長会長などの言動を見れば、女流は美人が第一条件と思っているようだ。
また、プロ予備軍の奨励会員くらいだと、自分たちより弱い女流棋士を先生呼ばわりして記録係をやるなんて苦痛であろう。

これに対しLPSAの方は、アマチュア女流の育成など、女流将棋そのもの確立を目指しているように見えるが、女流が分裂した状態でのビジネスとしての確立には苦しいものがある。

ところで、頭脳競技である将棋でなぜ女流が弱いのか。プロの棋士になる道は男女平等に開かれているのに、誰ひとり突破できず、女流棋士制度に救済されているのはなぜだろう。
・将棋の世界は男性社会であり、若い女性がそれに混じっていくのはつらい。
・長時間の和室での対局などで、女性は体力ハンディが出る。
といったところがある。

最近読んだ本「その数学が戦略を決める Super Crunchers」イアン・エアーズ(文藝春秋)で、ヒントになりそうな説が書いてあった。すなわち、数学的能力は男女で平均値には差がないが、分散が異なる。
例えば将棋に必要な才能の全員の平均を50とすると男性は10から90に分布し、女性は20から80に分布する。プロ棋士は平均から遠く離れた少数の90の人たちの世界だとすると、女性からプロ棋士になれる人が出る可能性は小さいことになる。
この仮説が正しいかどうかわからないが、将棋に限らず、物理や数学でも、あてはまりそうな仮説である。
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# by iron_pen | 2009-03-27 20:00 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2009年 02月 08日
コンピュータ将棋の Bonanza ソースプログラムを公開
コンピュータ将棋の Bonanza は、無名の科学研究者が趣味で開発したものが、コンピュータ将棋選手権に初出場でいきなり優勝し、その斬新なコンセプトもあり、大きなショックを与えた。
また、 Bonanza はフリーソフトとして無償で公開され、誰でも試すことができた。

最近、 Bonanza V4が公開されたのだが、作者は何と今回はソースプログラムも公開し、誰でも思考ルーチンの中身を詳細に調べ、改造・利用もできることとなった。
http://www.geocities.jp/bonanza_shogi/

他のソフトと勝負を争っているのに中身を公開してしまうとは、驚くべき事態である。
他の開発者は、 Bonanza の弱点を調べて勝つこともできるし、それどころか 弱点を修正したものを自らのソフトとして出場させても良いことになるのである。
今後のコンピュータ将棋の世界にまたもや大きなショックを与えるかもしれない。

コンピュータ将棋選手権などでの Bonanzaの成績には明らかに不利となるが、人間と戦う最強のコンピュータ将棋を生み出していくということにはプラスになるだろう。
作者は公開の理由などは明らかにしていないようだが、作者自身はコンピュータ将棋を余技とみなしていることからすれば、自分のさけるパワーに限界を感じて、他の開発者達が人間を打ち負かすことを期待したのかな、とも思う。


# by iron_pen | 2009-02-08 21:11 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
2009年 01月 24日
a new era of responsibility
オバマ演説の報道の中で、多く取り上げられるフレーズは
a new era of responsibility である。

各メディアともそろってこれを「新たな責任の時代」と訳している。
この訳だと「(新たな責任)の時代」と解釈するし、それをもとに「新たな責任」を論じたような文章も見られる。しかし、原文の意味は「新たな(責任の時代)」である。

どこのメディアもそろって同じ訳なのを見ると、それでいいのかしらとも思うが、正しくは、「責任を持つ新たな時代」か、「新たな、責任の時代」とするのが良いのではなかろうか。
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# by iron_pen | 2009-01-24 20:29 | 一般・その他 | Trackback | Comments(0)


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